親業(おやぎょう)とは?

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親業訓練の3つの柱

  1. 聞く
  2. 話す
  3. 対立を解く

≪親子関係では≫

1.聞く

子どもが心を開いて本当の気持ちを親に話すように接し、子どもが何か問題を持って悩んでいるときに、子どもが自分で解決できるように手助けをする。

  • 人間は心にたくさんの着物やヨロイを着こんでおり、なかなか素直に自分の気持ちを表に出さないものです。子どももまた例外ではありません。
  • いろいろな悩みをいだいて自殺してしまった子どもの親は、不幸が起こってしまうまで子どもの苦しみに気づかないでいることが多いといわれています。ところが、あとから振り返ってみると、子どもはいろいろな危険信号を出していたことに気づきます。ただ親がそれを受信できなかったわけです。
  • そこで、子どもの心を開かせ、本当の気持ちを吐き出させることがとても大切になります。そうした接し方を親業訓練では「能動的な聞き方」と呼んでいます。能動的な聞き方を実践している家庭では、親も子もヨロイを脱ぎ捨て、ありのままの自然な話し合いが行われるので、日常生活の中で、しっかりした心の架け橋をきずくことができます。

2.話す

親が子どもに自分の気持ちや考え方を率直に伝えることです。

  • 親は子どもの気持ちを聞くだけでなく、人生の先輩として、またひとりの人間として子どもに伝えたいこと、助言したいことをたくさん持っています。しかし、こうした大人の知恵を一方的に押しつけてしまっては、子どもの心の扉を閉じてしまいます。子どももひとりの人間として自尊心を持っているからです。親の権威によって無理やり従わせることができても、そんなことが続けば親の愛情から生まれた子どもへの「思い」を子どもは理解しようとしなくなるでしょう。そこで親が自分の気持ちを率直に伝えることができ、しかも子どもが心を開いて聞くような接し方が大切になります。そうした方法を、親業訓練では「わたしメッセージ」を送ると呼んでいます。

3.対立を解く

子どもの欲求と親の気持ちがそのままでは折り合わないような場合、どのように解決するか。

  • 子どもはそれなりに独立した欲求をもっています。そこで、親がこうあるべきだと思うこと、子どもがこうしたいと考えることが対立することがよくあります。
  • こうした場合、親が一方的に自分の意見を押しつけるのではなく、また子どもの欲求にいつも応じてしまうのでもなく、対立している問題を親も子も納得できるように解決していかなければなりません。こうした問題解決の方法を「勝負なし法」と呼んでいます。

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