2026年教師学事例研究会のご報告

変化する学びの場において、「教師学」は有効なのか

8月1日(土)9時〜12時に、第24回教師学事例研究会をオンライン形式で開催しました。
今年も日本各地から、約50名の方のご参加がありました。
3名の発表者より、保育園・小学校・中学校の各現場からの事例発表があり、参加者は発表後にグループに分かれ、発表内容に対する質問や感想などをシェアしました。

< 実践者の事例発表 >

I.並木 貴子さん(東京都私立保育園園長)
テーマ「子どもの思いを大切にする 〜能動的に聞くことから〜」
●園児に「能動的な聞き方」をした2つの場面での事例を発表。

  1. 注意をする代わりに、子どもの気持ちを理解してみようと「能動的な聞き方」をした事例
  2. 「能動的な聞き方」で園児同士のトラブルを解決した事例
*職員全員がゴードンメソッドを学び「能動的な聞き方」を心掛けていることの効果を感じたエピソードの紹介もありました。

< アンケートより >

幼児などにもゴードンメソッドが有効であることに感激しました。また、我々自身がロールモデルとして、能動的な聞き方などを実践していく必要性も感じました。

保育園全体での取り組みと、その成果に勇気をいただきました。

「大人が裁判官にならない」という並木さんの言葉が響きました。

II.柳本 皆子さん(愛知県公立中学校教諭)
テーマ「全員で学年最後の席替え 〜第三法(勝負なし法)を経験する機会に〜」
●席替えに対して意見が分かれた学級の生徒たちに「第三法」での解決を提案。
はじめは自分の欲求を強く押し出していた生徒たちが、「第三法」の解決の段階を踏んでいくと次第に互いの思いを叶えようという雰囲気になり、生徒たちが主体的に仲間を大切にしながら行った席替えの事例を発表。

< アンケートより >

「覚悟を持って!エイ!ヤー!という気持ちで第三法をやってみた」というのが、とても印象的で感動しました。

意見を全員から聞き取る努力によって、無言だった生徒が思いを表現できたこと、誰も取りこぼさない教育の実践が可能なことが、印象に残りました。

「ICT時代だからこそ、教師学の実践が必要!」という柳本さんの思いに大いに共感いたしました。

III.津島 奈津子さん(東京都公立小学校教諭)
テーマ「特別支援教室で教師学は有効か 〜行動の四角形を土台にして〜」
●「行動の四角形」を意識し、特別支援教室に通う児童に対応した3事例を発表。

  1. 誰の問題か考え、児童の行動を「行動の四角形」に整理し直した事例。
  2. 「わたしメッセージ」によって変化した児童の行動に対し、自分の気持ちに目を向けて対応した事例。
  3. 「能動的な聞き方」をすると児童の表情が柔らかくなったのを捉え、話題を変え児童の意欲を引き出した事例。

< アンケートより >

「子どもをよく観ている+自分の気持ちにも敏感」なのは、行動の四角形を使い続ける努力の賜物。見習いたいです。

行動の四角形は、自己理解と他者理解の双方に役立つのだなと思いました。

特別支援の現場でゴードンメソッドは有効と思うので、より使っていきたいと思いました。

< 参加者の声(アンケートより) >

今回の「教師学事例研究会」について、いかがでしたか
参加者の声

(会全体を通しての感想)

ゴードンメソッドの大切なエッセンスを再確認できたように思います。能動的な聞き方・わたしメッセージ・行動の四角形をもう一度日常生活に丁寧に取り入れていきたいです。

どの子どもにも、「理解されたい」という強い思いがあり、能動的な聞き方によって、「受け止めてもらえた」と実感できたとき、自ら成長する力を発揮していく…、その子どもの成長を支えるゴードンメソッドの素晴らしさをあらためて実感しました。

常にゴードンメソッドを持ち歩いていて、「今だ!」というタイミングで使うことができれば、いいなあと思いました。

学びを続ける必要性を感じました。

効果的に対立を解くには、生徒との信頼関係が築かれていることが大切なのだとわかりました。また、実践するんだと決意をもって取り組まれたことに感動し、自分も意志を持って実践していこうと思いました。

教育現場での実践事例や感想を、実践者の生の声でお聞きでき、質問もできるのは、とても貴重な機会だと感じました。

(文責 教師学事例研究会実行委員会)